吊橋 vs. 斜長橋
(最先端長大橋の構造比較)

吊り橋と斜長橋(長大橋の形式比較):

橋のスパン(中央支間)が200mを超すと、構造形式は斜張橋や吊橋が選択されることが多い。いずれも、長大橋に適した構造であるが、その耐荷メカニズムは異なり、以下のように説明される。
・吊り橋:橋桁を直接支えているのはハンガーロープで、メインケーブルはそれらのハンガーロープの重みによってたわんで曲線を描いています。
・斜張橋:主塔から真っ直ぐに張られているケーブルが、直接橋桁を支える。

どちらの橋にも主塔があり、そこからは斜め下方にケーブルが延びているため、外観は似ているのですが、斜張橋は直線美のダイナミズム、吊橋は曲線美の景観をそれぞれ醸し出していると言える。
 さて、結論として、斜張橋と吊橋は力学的にどちらの方が優れているのか?最大スパンから言えば吊橋であるが、構造は吊橋の方が複雑になり、より長い施工期間となり、工費も高価となる。

投稿日時 2016-02-05 23:49:00

投稿:吉川研究室(東京都市大学)