千本ダム -山陰地方初の近代水道施設-
(島根県松江市)

 島根県松江市に千本ダムと呼ばれる堰堤が存在する。大正7年に竣工され、山陰地方では、初めての近代水道施設と言われている。
 1918年に完成されてから今も活用されている千本ダムは、外観は御影石で覆われ、粗石が谷積みされた姿は重厚な印象を人に与える。堰高は15.8m、総貯水容量は387000㎥の重力式コンクリートダム。また、粗石のコンクリートダムは水平に積む「布積み」が多いが、千本ダムは谷積みであり、極めて希少であると言える。

 以上のような特徴が評価され、2003年(平成15年度)に日本土木学会選奨土木遺産、2008年に登録有形文化財に認定された。【画像提供:1枚目/やまとり氏、2枚目/cantam@Okayama氏】

【ダム便覧 千本ダム】http://damnet.or.jp/cgi-bin/binranA/All.cgi?db4=3587
#土木の原風景

投稿日時 2017-07-11 12:15:00

投稿:香山 恭佑