セメント材料なのに加工が自在?「不思議材料ポアセル」—剛体多孔質吸音材ポアセル—

 剛体多孔質吸音材ポアセル(以下,ポアセル)とは、なかなか耳にしない言葉ですが、簡単に言うと、“セメントでつくった孔が沢山ある吸音材”です。ポアセルは構造上、気泡壁が部分的に破泡連通していることで高い吸音性を発揮するセメント系剛体多孔質吸音材です。吸音性能は、他のセメント系剛体多孔質吸音材に類を見ない吸音率を有し、厚さ50mmの剛壁密着で500Hzから2KHzで残響室法吸音率0.85から1.00を示し、低音域でも高い性能を有します。これは素材として最も優れている繊維系吸音材に匹敵する吸音性能を持ち、耐久性や安全性、メンテナンス性などに優れています。
 このポアセルは加工性にも優れており、特殊な工具が必要なく家庭にある器具で加工が可能です。スプーンやフォークでも加工が可能で、極めれば写真の様なオブジェも製作可能ですよ。

【写真1】ポアセル加工オブジェ(左:地蔵,右:鷲)
【写真2】ポアセル施工現場

【日本コンクリート工業株式会社 ホームページ引用】
https://www.ncic.co.jp/

投稿日時 2019-04-12 13:54:00

投稿:山下悠貴(日本コンクリート工業㈱)